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受益者が亡くなった場合

受益者が亡くなった場合

受益者が亡くなった場合はどうなるのでしょうか。

 

受益者というのは信託財産の利益を受け取る権利、受益権を持つ者のことを指しますので、この受益権はもちろん相続の対象となります。

 

ですが、別ページでも記述した通り

「後継ぎ遺贈型受益者連続信託」という手法を用いて、受益権の引き継ぎ先を信託の内容として予め定めておけば、次の受益者を決めることができるのです。

そうしておけば、相続の手続きに関わらず、受益権は指定した引き継ぎ手の元に移行して行くことになります。

 

但し、当初の受託者から第二次受益者に受益権が移転することについては、遺留分請求の対象になるという説が有力ですので、遺留分請求を考慮した受益権の移転を信託契約締結時に考慮する必要があります。

一方、第二次受益者から第三受益者への受益権の移転は、遺留分請求の対象外という説が有力なため、その際の遺留分請求を考慮しないことも考えられます。

 

 

なお、受益権の引き継ぎは相続手続きよりもスムーズに行えます。

 

例えば、預貯金であれば、相続手続きのように一時的に凍結されることもありません。

信託の内容通り受益者の変更手続きを行うだけです。

 

また、不動産に関しても信託条項に記載されている受益者の部分を変更するだけです。

ちなみに信託の受益者変更登記は不動産一件につき、1,000円で済みます。

受益者が認知症になった場合

次に、受益者が認知症になった場合を考えてみましょう。

 

受益者は信託によって利益を受ける立場ですので、自然と受託者を監督する機能も持っています。

その際もしも認知症などで判断力を失っていたら、受託者の監督ができない状態となってしまいます。

 

そこで、補強するような役割を設定することができます。それが受益者代理人です。

予め、受益者代理人を定めておけば、受益者が判断能力を失い、受益権を行使できないとなっても受益者代理人が変わって行使することができますし、受託者の監督もすることができます。

 

もちろん「受益者が元気なうちは自らが受益権を行使し、判断能力が衰えたら、受益者代理人が受益権を行使する」と言った予備的な設定をすることができますので、受益者本人の意思を最大限に尊重しながら信託を運用できます。

ちなみに、この受益者代理人は、特別な資格を持っていなければいけないわけではありませんので、その信託の受託者以外であれば誰でも就任することが可能です。(※未成年者や成年被後見人等の制限行為能力者を除きます)

 

ただし、受益者代理人は、受益者とほぼ同一の権限を持つことになりますので、慎重に選んだ方が良いでしょう。

残余財産受益者

信託が終了した場合に残った不動産や現金などの財産を受け取れる受益者を「残余財産受益者」と呼び、残余財産受益者以外の帰属者を「帰属権利者」といいます。

 

なお、「残余財産受益者」は信託終了前から受益者の地位を有するのに対し、帰属権利者は清算期間中のみ受益者とみなされます。